「外資系企業=英語力必須」というイメージを持つ方も多いでしょう。でも実際のところ、全員が流暢に英語を話す必要はありません。現場で働く多くの職種では、日本語だけで業務が完結するケースもあります。一方で、課長以上や本社勤務を目指すなら、話は変わります。英語の会議、メール、プレゼンが日常茶飯事で、場合によっては高い英語力が求められます。
この記事では、外資系ヘルスケア企業で実際にどのように英語が使われているのか、役職ごとに必要なレベルを具体例とともに解説。さらに、英語に自信がなくてもキャリアをスタートさせる方法や、効率的にスキルを伸ばすコツも紹介します。
この記事を読むことで、「自分に必要な英語力の目安」や「不安を克服する道筋」が見えてきます。英語力を武器に、次のキャリアステージへ踏み出しましょう!
この記事を読んでわかること
- 実際外資系ヘルスケア企業でどのくらい英語が使われているのか?
- どのくらいの英語力が求められるのか?
外資系企業でも「英語が必須ではない」役職もある
外資系ヘルスケア企業に勤めるからといって、全員が流暢な英語を話すわけではありません。実際、MR(医薬情報担当者)やアソシエイトなど現場で働く職種では、英語が不要な場合がほとんどです。日常的な業務は日本語で完結することが多いですし、海外から来たボードメンバー(取締役)が話すときは通訳がついたりしますので、転職時に英語力を過度に心配する必要はありません。
しかし、課長以上のポジションや本社勤務を目指すなら話は別です。本社での業務では英語を使う場面が日常茶飯事であり、特にシニアリーダーシップとのやりとりでは高い英語力が求められます。
課長以上が直面する「英語を使う場面」
課長以上の職位になると、業務で英語を使う機会は以下のように多岐にわたります。
- Email: 日々のメールのやり取り
- 1 on 1: 上司や部下との個別ミーティング
- Meeting(テレカン含む): 海外チームとの定例会議
- プレゼンテーションおよびQ&A対応: プロジェクト提案や質疑応答
- Lunch Meetings: カジュアルなコミュニケーションの場
大体数は日本人なので会話は日本語となることが多いですが、提案資料は最終的に部長以上のシニアリーダーシップに見せることがあり、役職が上がれば上がるほど海外の方の比率は高くなるため、必然的に英語で資料を予め作ることが多いです。
求められる英語力の具体例と客観的指標
外資系ヘルスケア企業では、役職やシチュエーションに応じて異なるレベルの英語力が求められます。以下はDの意志が自身の経験から場合分けした求められる英語レベルと具体的な例です。
Easy(初級レベル)
例: Emailでのやり取り。ChatGPTなど使えば英語がほぼできなくても対応可能。
Middle(中級レベル)
例: 1 on 1や定例ミーティング。英会話必須。ただし、予め話すトピックはある程度決まっているので、準備さえしていたらコミュニケーション可能なため、そこまでハードルは高くないと考える。
Hard(上級レベル)
例: 質疑応答を含むプレゼンテーション。外資ヘルスケア企業の課長職、または本社勤務をしたいなら欲しいレベル。想定外の質問にもさっと回答できる、もしくはQ & Aをうまくハンドリングできる必要あり。
Super Hard(超上級レベル)
例: 海外の同僚とのモーニングやランチ。ラフな会話こそトピックは多岐に渡り、広範囲な語彙力や表現を使える必要があります。わざわざ自身でトピックを準備しない限り、話す内容はランダムですし。
先日自身はアメリカの上司と寿司ランチに行った時は、上司が観光でタクシーを使ったことから、日本のオーバーツーリズム、日本の政策、そして日米の選挙の違いとかなりトピックが点々としながら、発展していきました。
Hard(上級レベル)やSuper Hard(超上級レベル)の客観的な指標としては、TOEFL100点やIELTS7.0程度が必要と自身の経験から感じます。自分自身もTOEFL60点からスタートしましたが、100点を超えてきた段階である程度臆せず海外の方と会話をできる自分がいることを認識しました。
ちなみに巷で有名なTOEIC900点以上はあまり役に立たず、900点以上取っていても初級レベル、良くて中級レベルの対応しかできないというのが個人的な実感です。
外資ヘルスケア狙っている、ただ英語に自信がない人へのアドバイス
外資系企業への転職を目指す際、英語に不安を抱える方も多いかもしれません。しかし、ポジションによっては、まず現場職からキャリアをスタートする選択肢があります。
20代中盤のMRやアソシエイト転職の場合
すぐに英語力が必要なわけではないですし、面接でも英語力を問われることはないので、入社後、社内の英語学習プログラムを活用し、キャリアアップに向けて英語力を徐々に向上させる方法がおすすめです。
課長以上の転職を目指す場合
基本は即戦力として期待されているので、すぐに仕事で英語を使う状況が来ると思います。また面接では海外の役員が面接官となるケースが想定されるので、突発的な質問にも対応できる英語力が必要です。
課長以上の転職を目指しており英語力に自信がない方は、MBA留学で体系的な英語スキルとリーダーシップを身につけるのも一案です。MBAで英語力が鍛えることはあることながら、海外の方とのコミュニケーションスキルとともに、将来的に会社内でのキャリアアップの確率も高くなります。
結論:英語力は役職次第で求められる
外資系ヘルスケア企業では、課長以上を目指すなら高い英語力が必須です。TOEFL100点やIELTS7.0程度のスコアを目安にしつつ、メールや会議、プレゼンテーションでの実践力を重視しましょう。一方、MRやアソシエイトの段階では、まず業務経験を積みながら会社の教育プログラムを活用して英語力を伸ばすアプローチも可能です。
皆さんのキャリアの方向性を決めるのに参考になれば嬉しいです!